認知療法

認知療法」というものをお医者さんから勧められました。

「本を読んで、書いてあることを実践して、抑うつ気分を治す」

というもののようです。

僕はうつ病なのか双極性障害なのかはよく分からないので、どういう方の参考になり、またならないのかはわかりませんが、僕にとっては結構役に立ったので、ご紹介したいと思い筆をとりました。

医師に紹介されたのは、こちらの本でした。 

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

 


...高い!あと824ページっておい!
という突っ込みを実際一人でしてしまうくらい、高くて分厚い本でした。

2部構成のような形になっていて、
認知療法の説明と実践パートと、うつや双極性の病理・薬理(というのかな?)パートの二つに分かれています。

とりあえず実践上は前者のパートのみ読めば問題ないのですが、それでも半分の400ページくらいはあるので、読むだけでもしんどいです。

「そもそもそんな本は患者が読めないだろう」
とも思いましたが...。僕は投薬の方で幾分回復してきてからこれを渡されたので、少なくとも正常な頭で読むことはできました。
本の中にも投薬との併用が必要な場合もあると書かれているので、あまりに気分がひどい場合は、適切な治療を受けた後に読むと良いのだと思います。

内容の方ですが、大まかに言うと、

①まず「気分が落ち込んだりしてしまうのは、自分の認知(=本の中の言葉では思考と同義とされているので、思考と読み替えても問題ありません)に何らかの歪みが生じているからだ。外界の現象に対して、まず認知(思考)があり、そこから感情が生まれるのだ。」
という前提に立ちます。

②認知の歪みは概ね10種類に分けられ、例えば「一つの悪いことにこだわり、他の良いことが見えなくなる」「自分に過度なレッテルを貼ってしまう」「他人の心を深読みしすぎて、嫌われたなどと早合点してしまう」などが挙げられます。

③そして、「その認知の歪みに対して、<自分で>その非合理性を指摘することで、適切な認知に戻していく」ことを手助けする本として書かれています。

という感じです。

本の中では、それぞれの認知の歪みに対して、具体例を出しながら、「この状況でこのように考えるのは合理的でない」ということを教えてくれます。


あのですね、

この本、

つらいです...。

認知の歪みはどれも当てはまるし、そのたびそれに対して論理的にちゃんと否定されるし、読み進める過程は何とも苦しい。自分を壊して再構成するような感覚がありました。

「それでもあなたは本気で治したいんでしょう」

という前提のもとに、この本は成り立っていると思います。
「どうしても治したいが、何年経っても治らない患者」を沢山うつから解放してきたと書いてありますが、それは多分本当だと思います。そういう患者にこそ、この本にあるような、ある意味で非情な論理性が有効なのではないでしょうか。

この本の良さは、非情なまでの論理性、そして、不適切な認知に対する網羅性にあると思います。

多くの時間を臨床治療に割いた医師だからこそ、こういった本が書けるのでしょう。感謝と敬意がたえません。

なにはともあれ、僕はこの本から、価格と労力以上のものを得たと思います。

「気分の保ち方」について、多くはこの本を読んで実践したり、考えたりしたことを、ブログで書いて行こうかなと思います。(それがこのブログのカテゴリ「健全な精神」になります)

もしどこかでピンときた方、どうも平常心を保てなくなってきた方は、色々な意味で覚悟を要しますが、一度読んでみると良いかもしれません。