ボードゲーム分類事始

報告がまだでしたが、会社は年末に辞めざるを得なくなりました。 ここ5年で6度目くらいの作戦フェイズです。もうやだ。

だから昼間にブログ書いてるんですよ。

 

そんなことは置いておいて、ボードゲームを「要求される能力」別に分類してみます。最初に予防線を引きますが、「事始」と書いた通りとりあえず着手したところで、完璧に自信のあるものができたわけではないです。ご了承ください。

分類するボドゲですが、プレイ時間が1時間~のボドゲを対象とします。軽ゲーはいろんな種類があって、楽しませ方も多種多様なので。またの機会に。

さて、ボドゲというものは基本的には頭を使って行うものです。ということは、先日の「頭の良さ論」が引用できてしかるべき、ということになります。むしろこの話につなげるために書いたんじゃないかって?...いや...そんなこと...ないよ...?

先日のブログに戻って読まなくてもよいのですが、あちらでは頭の良い要件を5つに分解していました。

①記憶
②情報処理
③論理
④本質理解
⑤発想

これをちょっと変えて、

①記憶→何かを覚えておく(相手の行動とか)
②情報処理→盤面カードの情報から、重要なものを抜き出す。
③論理→自分の行動を組み立てる。盤面の進みを計算する。
④判断→リスクリターンを考慮し、行動を決定する。
⑤発想→情報処理の結果から、最適手を見つける(特に意外性のある手の場合)
⑥読心術→相手の思惑を読む。

なんでちょっと変えたんだお前。という話ですが、「頭がいい」の話と「ボドゲの能力」の話は全然大きさが違って、もっと小さく切らないと意味のある話にならないからです。

 

で、ボドゲはこの6つの要素の組み合わせのバランスによって特徴を出しており、「好き(得意)なゲーム」「嫌い(苦手)なゲーム」はこのバランスによって決まる、ということを唱えようとしています。

具体的なゲームをいくつか挙げながら説明していきます。

 

カタン
①記憶→相手手札の大まかな記憶。
②情報処理→主に初期配置時、家や町の建設時。盤面の条件をしっかり理解し、最適な場所に拠点を築く。
③論理→自分の開拓の手順計算。どうやったら15点(だっけ?)に届くかとか。
④判断→敵の動向リスクや開拓地のリスクリターンを判断して、行動を決める。
⑤発想力→はあまりいらないかな?意外な手を打つ必要もなさそうなので。
⑥読心術→相手の開拓志向、ペース、伏せられた発展カードの予想など。

と、ほぼ全部の能力をバランスよく必要としていて、かつダイスが全部ぶっ壊すので、それぞれの能力の必要値が低くて済む。
カタンが好き」という初心者に、「カタンのどこが好きか?」という質問をしたとき(全然したことないけど)、結構バラバラな答えが返ってくるんじゃないかなぁ。100%予想なんですけど。あるいは「どこだか具体的に言えない」とか。いい意味で特徴がないのが、このゲームの人気の要因ではないでしょうか。

同じくロングセラー作品となるカルカソンヌや宝石の煌きあたりも、これと同じ構造に属するような気がしています(しっかり考えてないけど)。

 

アグリコラ

まずワーカープレイスメントの話なんですけど、このシステムの本質は、

・限られたワーカーの中で、自分の手順を組み立てなければならない。
・かつ、敵にとられるアクションスペースを予測して組み立てなければならない。

ことだと思うんです。そうなると、当然③論理⑥読心術という風になるんですが、カードナシを想定すると、⑥読心術の割合がかなり低いと思います。相手のとる手にあまり揺らぎがなく、隠している情報もないので、読むというよりは計算するに近いところです。③論理の大活躍ですね。このゲームをカードなしでやると、

①記憶→多分いらない。
②情報処理→盤面を見てどの要素が重要か考える。ワーカー絶対先に増やさなきゃ、とか。
③論理→ワーカープレイスメントの全て。
④判断→そんなにいらない。
⑤発想力→多分発想で乗り越える抜け道がない。
⑥読心術→ちょっと要る。

みたいなことになるんです。かなりの論理ゲームになるはずです。これにカードをプラスすると、

①記憶→いらないまま。ドラフトするならちょっと要るといってもいいかも。
②情報処理→カードの分が増える。
③論理→少し弱まる。アクションの価値が非対称になるため。
④判断→アクション価値が非対称になり読みづらくなるため、リスクの観点を処理する必要が出てくる(思ったより早く漁が埋まるとかなんかそんな)
⑤発想力→コンボが生まれる。
⑥読心術→相手が自分と違うことをする可能性があるので、少し必要性が上がる。

というようになり、全体にバランスが取れたゲームになるはずです。
こうなると「初めての人に出すならカード付」となりそうなもんですが、②情報処理のハードルが高いので、訳も分からず負ける可能性も結構高いですと。難しいゲームですね。でもバランスが取れているゲームだと思います。
が、「②情報処理&③論理型」に属するゲームだとは思います。

 

 

コインブラ

突然の最近のゲーム。コインブラ

①記憶→いらない。
②情報処理→最初とカードが出たときに必要。めっちゃ必要。
③論理→資源制約のために必要なのが主か。
④判断→追い出し競りのリスク考慮が必要。
⑤発想→じっくり手を作れるわけではないのであまり...?盤面に見えるものがそのラウンドの可能性の全てなので。
⑥読心術→けっこう要る。なんせ追い出し競りなので。

記憶は放っておいて、バランスの取れたゲームです。が、僕は苦手です。笑
情報処理の比率が高く、このタイプは苦手なのです。ワーカープレイスメントといえなくもないシステムで、そこに読み合い要素を付加するための追い出し競りだと思っています。そして②情報処理を増やして充実のゲーム!ということで人気があるのですがどうもできなくて。なにせ最初に②情報処理を間違えると即ゲームに負けてしまうので...。
近年のワーカープレイスメント系っぽい作品かなと思います。このカテゴリに入る作品は多いと思います。よくイタリアから出てきてる気がします。

 

★モダンアート

それだけで一本記事を書くほど大好きなモダンアート。なのになぜみんなやってくれないのか。それを追求するためにこの記事を書いています。

④判断
⑥読心術

このゲームほとんどこれしかいらないんですよ...。盤面にも手札にも大して情報落ちてないし。論理っていっても自分の番回ってきたら状況違うし。記憶はちょっと要るか。

このゲームについてはちょっと前の記事を見ていただくとして、

モダンアート攻略論 - めんへらペンギンぶろぐ

これだけ偏っていると敬遠する人がいるのは全くもって仕方ないことだと思うんですよね。でもこれが大好きな人もいるのも仕方ない。かなり有名なゲームの割には、かなりとがってる。近年のワーカープレイスメントなんかが好きな人にとっては、ゲームは情報処理から入るのが普通だろうからそれがないのがきついんだろうなと思います。

 

★ラー

モダンアート・ラー・メディチと並べて語られることが多いですが、これらのゲームは構造が一緒なわけではないです。

①記憶→ガチでやるなら必要かも。
②情報処理→得点要件に照らして、目の前のタイルと太陽駒の価値を考える。
③論理→使わないかなぁ。
④判断→とるタイル自体のリスクリターンも、先に行くかしゃがむかのリスクリターンもある。
⑤発想→使わないかなぁ。
⑥読心術→相手は取りに来るか等。

 

まず、見えてる情報が多いんです。固定の得点条件とラウンド終了までのリミットと。なので何をすればいいかがわかりやすい。
モダンアートの場合は手元のカードのリスクリターンはすべて脳みその中。なのでわからないと死ぬほどわからない。全てが④判断という能力に委ねられている。その点を緩和していますね。

判断材料が増えて判断の負担が軽くなっているので、モダンアートほどのとがった偏りがない。これがモダンアートと比較して「誰にでも出しやすい」という印象の正体だと思います。

 

★テラミスティカ

①記憶→いらない...はず。
②情報処理→すごい必要。
③論理→すごい必要。
④判断→すごい必要。
⑤発想→ちょっと必要。
⑥読心術→けっこう必要。

やばい。フードチェーンマグネイトとかもだけど、ガチゲーマーたちが繰り返し遊んでいるゲームは基本的にほぼすべての能力を高次に必要とするゲームだと思います。

 

パンデミック

①記憶→いらない...はず。
②情報処理→盤面と手札をしっかり理解する。
③論理→手順を考える。
④判断→降ってくる病原菌リスクとの闘い。
⑤発想→割と必要。頭から抜け落ちてる策がありがち。
⑥読心術→いらない。

このゲーム、協力ゲームですがバランスがいいんです。
協力がやだってんじゃなければ、あまり嫌いな人いないんじゃないかなぁ。
個々の必要とする能力自体はそんなに高くないので、物足りない人は物足りないかもだけれど。そういう人はテラミスティカしてましょう。

 

★キーフラワー

①記憶→できたら強い。
②情報処理→タイルの強さ見極めはかなり必要だし、相手の盤面も見なくちゃいけなくて、情報量はかなり多い。
③論理→計画はしっかり立てていないといけない。
④判断→必要だけれど、もはやどうしようもないこともある。
⑤発想→けっこう必要。相手が予想していないワーカーを予想していないところに出す必要がありそう。
⑥読心術→かなり必要。相手が何してくるかわかりづらいので。

難しい...。これもヘビーゲーマーに人気系ですよね多分。総合力がかなり高くないとうまくいかないゲームと思います。

 

★エルグランデ

①記憶→塔のやつ覚える。
②情報処理→盤面の情報は少ない。
③論理→いるのだが、結構崩れると思う。
④判断→かなり必要。えいやっと決めないといけない場面が多いはず。
⑤発想→ちょっと必要。
⑥読心術→読み切れるかはわからないけど、読もうとすればなんとか。

だんだん適当になってきた。競りゲーと陣取りは構成要素が似ています。基本的に盤上に情報は落ちていなくて、勝手にいろいろ考えて判断すると。競りゲー好きは陣取り好きとほぼイコールな気が...。

エスノスみたいになってくると情報処理(手札どーすんの感)と論理(手札こーしてこーして)の色が強くなってくるので競り感緩和されると思うのですが。

 

★トリックテイキング

①記憶→秘技・カウンティング!
②情報処理→情報は少なめ。
③論理→結構計算できるので、使う余地が大きい。
④判断→トリックテイキングなんてリスクの塊なので当然必要。
⑤発想→...あんまり要らないかな?
⑥読心術→手札読みに必要。

競り・陣取りと同様にも見えますが、論理がかなり入ってきます。ので、多分嫌悪感が若干減るんじゃないかと個人的には思っています。

ただ、④判断と⑥読心術をセットで苦手な人が結構多いはず。このタイプは競りゲーでは「プレイ中訳が分からず、終わっても何もわからない」となり、トリテでは「プレイ中は頑張っていたのだが、なぜ負けてしまうのか」となりそう。プレイ中頑張れる分嫌悪感がなくなりそうかな、と思っています。

 

アブストラクトゲーム

囲碁くらいしかちゃんとやったことないんですけど、これ盤面の②情報処理と③論理と④判断と⑤発想と結構いりますね。論理がもちろんゴリゴリの一番手ですが、すごいゲームですよね。難しいです。
④判断いるんですかという話がありますが、「攻めに自信あるから守りを固めてからでも崩せる!」みたいなことは価値判断としてありそうなんですよね。わかんないけど。笑

まぁ囲碁ボードゲームと比べてもちょっと違うか。

 

★クマ牧場

タイル配置と言って最初に思いついたので。いかんせんどんなゲームだったかそれほど覚えていないんですが。

①記憶→いらなかったはず。
②情報処理→盤面からどこを狙うべきかは要所で考えなくてはいけない。
③論理→ここがコンボになってこれが取れてこれが…というのは考えなくてはいけない気が。
④判断→少し必要か。論理が崩れるリスクがあると見て。しかしこのゲームはそんなに崩れないはず。
⑤発想→あまり要らなそう。そんなに意外な手がない。
⑥読心術→一応何してくるか考えるが、そんなに揺らぎのある手が打たれるでもない。

 

論理の比重が大きくて、実はアブストラクト的なのかなと思っています。タイル配置全般に言えることかはわからないですが、「あれやってこれやってこの効果でこれやってこう!!気持ちイイ!!!」みたいなところは共通してある気がします。

 

つかれた。

「チケライは競りゲーではないか」という説を提唱しかけて、体力がなくなりました。また今度。